はじめに
「毎月の生理がつらい」「気分の浮き沈みで生活に支障がある」
そう感じる女性は少なくありません。
生理痛やPMS(月経前症候群)は薬だけに頼るものではなく、姿勢(構造医学的アプローチ)と食事(食養)で軽減することが可能です。
ここでは、専門用語をやさしく解説しながら、日常で実践できる工夫を紹介します。
生理痛・PMSの背景にある「体の構造」
生理痛が強い方の多くに共通してみられるのが、骨盤のゆがみや姿勢の乱れです。
• 骨盤が後ろに傾く → 子宮・卵巣が圧迫され、血流が悪化
• 猫背姿勢 → 腹部が冷えやすく、筋肉が緊張
• 血流停滞 → 子宮の収縮が強まり、痛みが増す
構造医学では「体のゆがみは内臓の働きを妨げる」と考えます。
つまり、骨盤と背骨のバランスを整えることが、生理痛緩和の第一歩となります。
生理痛を和らげる姿勢リセット法
生理中でも無理なくできる、シンプルな体操がこちらです。
「骨盤起こし体操」
やり方
1. 硬めの4本足の椅子に深く腰かける。
2. 両膝をつけて、両股関節をしぼる。
3. しっかり腰を起こす。
4. 骨盤内底筋に力を入れたまま、60秒維持する。
👉 腰回りの血流が促され、下腹部の冷えや重さがやわらぎます。
食養で整えるホルモンバランス
食養(しょくよう)とは、体の状態や季節に合わせて食事で養生する方法です。生理痛やPMSの軽減には以下の食材が役立ちます。
ポイント1:鉄分で「血」を補う
• レバー、赤身肉、小松菜、ひじき
→ 出血で失われる鉄を補い、貧血を防ぎます。
ポイント2:マグネシウムで筋肉の緊張をゆるめる
• アーモンド、海藻、豆類
→ 子宮の過剰収縮をやわらげます。
ポイント3:大豆イソフラボンで女性ホルモンをサポート
• 豆腐、納豆、味噌
→ エストロゲン(女性ホルモン)に似た働きで、ホルモンバランスを整えます。
ポイント4:体を温める食材
• 生姜、ねぎ、根菜類
→ 冷えを防ぎ、血流改善に役立ちます
避けたい食習慣
反対に、痛みや不調を悪化させる可能性がある食べ物もあります。
• 白砂糖を多く含むお菓子 → 血糖値の乱高下でイライラが強まる
• カフェイン飲料(コーヒー・エナジードリンク) → 血管を収縮させ、痛みを悪化させる
• 冷たい飲み物 → 下腹部の冷えを助長
心を軽くするセルフケア
生理前は「自律神経(体をリラックスと活動モードに切り替える神経)」が乱れやすくなります。
• 深呼吸を意識したストレッチ
• お風呂で体を温める
• 温かいハーブティー(カモミール、ルイボス)
こうした習慣が、気分の安定にもつながります。
今日からできる実践例
• 朝:白湯で体を温める
• 昼:豆腐と野菜の味噌汁を一杯
• 間食:チョコではなくナッツやドライフルーツ
• 夜:お風呂後に「骨盤の前後ゆらし」+生姜入りスープ
👉 無理なく続けられる範囲で取り入れることが大切です。
まとめ
生理痛やPMSは「仕方がない」と我慢するものではなく、姿勢の改善(構造医学)と食養の工夫で軽減できる可能性があります。
• 骨盤を整えて血流を促す
• 鉄分・マグネシウム・大豆食品で体を養う
• 冷え・糖分過多を避ける
こうした小さな積み重ねが、毎月のつらさを減らし、心と体を軽くしてくれます。
「できることから一つずつ」──その習慣が、未来の自分をラクにしてくれるのです。