
はじめに
「風邪をひきやすい」「季節の変わり目に体調を崩す」「疲れるとすぐに熱が出る」
そんな悩みを抱えていませんか?
その背景には、免疫力の低下が隠れているかもしれません。
免疫力を高めるには、薬やサプリメントに頼るだけでなく、
体の構造(姿勢や呼吸)を整えることと、
食養(しょくよう=食事による養生)が大きなカギになります。
構造医学と食養の視点から、誰でもできる「免疫力アップのシンプル習慣」をご紹介します。
免疫力とは?
免疫力とは、身体に入ってきたウイルスや細菌を防ぎ、病気を治そうとする力のことです。
• 免疫が強い → 風邪をひきにくく、傷が治りやすい
• 免疫が弱い → 感染症にかかりやすく、疲労から回復しにくい
この免疫の働きは、歩行・姿勢・呼吸・食事・睡眠など、
私たちの日常生活の「積み重ね」によって大きく変わります。
姿勢と免疫の意外な関係
猫背や前かがみの姿勢が続くと、肺が圧迫されて呼吸が浅くなります。
呼吸が浅い状態では酸素の取り込みが減り、血流やリンパの流れが滞ります。
すると、免疫細胞が体内をうまく巡らず、働きが鈍くなってしまいます。
構造医学では、体のゆがみを正すことで自然治癒力と免疫力が高まると考えます。
免疫力アップ!簡単姿勢リセット法
日常生活の中で取り入れやすい、短時間の体操をご紹介します。
深呼吸ストレッチ
1. 両手を頭の上で組み、背筋を伸ばす
2. 鼻から息を吸いながら胸を大きく広げる
3. 口からゆっくり吐きながら腕を下ろす
4. 5回繰り返す
→ 肺が大きく動き、酸素が体全体に行き渡ります。
肩甲骨寄せ運動
1. 椅子に座り、背筋を伸ばす
2. 肩甲骨を背中の中心に寄せるように意識
3. 5秒キープして力を抜く(10回)
→ 胸が開いて呼吸が深くなり、血流やリンパの流れがスムーズになります。
体幹のねじり運動
1. 肘を曲げ後方に振りながら歩行する
2. 体幹のねじれを意識する
3. 歩幅を広くゆっくりと歩く
→ 体幹をねじることにより腸にゆさぶりをかけ、蠕動(ぜんどう)運動を助ける。
食養で免疫を支える栄養素
免疫を高めるには、バランスの良い食事が欠かせません。
腸を元気にする発酵食品
• 味噌、納豆、ヨーグルト、漬物
→ 腸は「第二の脳」と呼ばれ、免疫細胞の約7割が集まる場所。
腸内環境を整えることが、免疫の土台づくりにつながります。
抗酸化作用のある食材
• 緑黄色野菜(人参・ほうれん草・かぼちゃ)
• 果物(みかん・りんご・ブルーベリー)
→ 活性酸素を抑え、免疫細胞の働きを守ります。
タンパク質
• 魚、鶏肉、卵、大豆製品
→ 免疫細胞の材料となる大切な栄養。
毎食に少しずつ取り入れるのがポイントです。
避けたい食習慣
• 甘いお菓子や清涼飲料水 → 白砂糖の摂りすぎで免疫細胞の働きが低下
• 脂っこい食事 → 血流を悪くし、代謝や免疫機能を下げる
• アルコールの飲みすぎ → 肝臓を疲弊させ、免疫調整が乱れる
→ 「控える」より「置き換える」意識で継続を。
実践!免疫力アップの1日の流れ
• 朝:白湯を飲んで身体を温め、味噌汁で腸を目覚めさせる
• 昼:魚+野菜中心の定食に、発酵食品を一品プラス
• 間食:お菓子の代わりに果物やナッツ
• 夜:野菜たっぷり鍋+豆腐+きのこ類
→ 食後はお風呂で身体を温め、深呼吸してリラックス
小さな積み重ねが、免疫力の底上げにつながります。
まとめ
免疫力は、特別な方法ではなく、「歩行」と「食事」という日常の基本で養うことができます。
• 姿勢を整えて呼吸と血流をスムーズに
• 発酵食品や緑黄色野菜で腸と免疫細胞を元気に
• 甘いものや脂っこい食事を控える
この3つを意識するだけで、風邪をひきにくく、疲れにくい身体に近づきます。
「免疫力アップは、毎日の小さな習慣から」。
今日から少しずつ、体の中から整えていきましょう。



















