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2012.05.31更新


なにわ人模様:サッカー選手・丸山桂里奈さん /大阪

毎日新聞 5月29日(火)12時11分配信

 ◇五輪への思い誰よりも強く 経験糧に逆境でも前向きに--丸山桂里奈さん(29)
 ロンドン五輪への出場を目指し、奮闘が続く。昨年7月のサッカー女子ワールドカップ(W杯)では準々決勝のドイツ戦で決勝ゴールを挙げ、優勝の立役者となった。04年アテネ、08年北京と2度の五輪を経験した数少ないメンバーだが、昨年9月に右膝の前十字靱帯(じんたい)を損傷。現在、復活の途上にある。「まだ五輪でゴールを1点も決めていない。3度目の正直じゃないけど、自分がゴールを決めて優勝する。その姿を想像してモチベーションにしている」。大舞台でのゴールへの渇望が自らを奮い立たせる。
 サッカーは小学生の時、親しい男の子に誘われて始めた。「シュートを打ってゴールが決まると思った時の感覚、歓声が病み付きになった」と引き込まれた。練習がある日はリュックサックにボールを入れ、スパイクを履いて登校する"サッカー少女"になった。
 これまで挫折の連続だった。日体大を卒業後、入団した実業団チームで骨盤周辺が痛む病気に悩まされた。治療に専念するため、W杯出場を辞退。チームの退団も余儀なくされた。病気を治し、新天地を求めて米国のチームに移ったが、今度は言葉の壁が立ちふさがった。通訳が付くと言われていたのに、現地に行くといなかった。独特の英語を話す監督の指示の内容が分からなかった。「技術の高い選手より、戦術を理解できる選手を使う」。そう監督から通告され、ほとんど試合に出ることなく失意のまま帰国した。
 こうした経験を糧に、逆境の中でも前向きだ。右膝のけがも「ロンドンに間に合う流れはある」と強い気持ちでリハビリに取り組んだ。今年2月に日本女子サッカーリーグの「スペランツァFC大阪高槻」(高槻市)に移籍し、リーグ開幕戦から出場を続ける。「試合勘など90%は取り戻せている」。右膝の筋力や体力も通常の練習以外に自主トレーニングで補強する。
 7月発表の五輪登録メンバーは18人。W杯より3人少なく、ロンドンへの切符を手に入れるのは容易ではない。「私はアテネも北京の時も(メンバー入りの)ボーダーライン」と笑うが、「北京ではメダルに届かず4位と悔しい思いをした。ロンドンにかける思いは誰よりも強い」。吉報を待つ。【小林慎】

5月29日朝刊


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投稿者: 天神整骨院

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